まだ創業1年で1人の会社だ。
そんな、ひ弱な会社など大手と戦えっこない。
むしろ、今にも消えてなくなりそうだ。
そうすると大手の逆・社員がいる会社の逆張りで攻めるしかない。
常に逆。
大手が商品数をそろえるなら、揃えない。
大手が○○で利益を取るなら○○で利益はとらない。
大手がめんどくさいことをやる。
たまに馬鹿にされたり、笑われたりもするし
呆れられたり、怒られたりもする。
でも、その分気にかけてくれる人も増えた。
そう考えると、産卵の時期に川の流れに逆らって故郷に帰る鮭みたいだなと思った。なぜ、熊に食べられるリスクやボロボロになり帰れずに死んでしまう事さえあるのに鮭は川のぼり(遡上[そじょう]というらしい)をするのか気になって調べてみた。
すると!!
なんと!!
なんか個人的にジーンときた。。。
元々鮭は山奥の川で生まれ、大海原を自由に泳ぎ、何年もかけ成長し産卵のために生まれ故郷の川に戻り死ぬ。
ここまでは何となく知っていた。
小学校の時くらいに子供図鑑的なもので読んだ気がする。
(勉強や思い出は忘れるのにそういうのは覚えている不思議)
そんなことはどうでもよくて、
なぜ、そこまでして故郷で産卵するために遡上するのか。
諸説あるようだが、心に響いた一番の説は
「川上の産卵場所が稚魚によって安全な場所だから」だ。
鮭はほかの魚に比べ卵を産む数が少ない。
真鯛が3500万個に対して鮭は1000~6000個との事。
しかし、どちらも成魚になるのは2匹程度。
危険を冒してまでも遡上をするのは、
稚魚の安全の為。
ここに痺れた。
未来の安全のために命を懸けるのだ。
3500万分の2 と 6000分の2
どちらの為に命を懸ける方が結果、全体の犠牲は少ないだろうか。
実に理にかなっている。
要はどっちにしろリスクなのだから、手前のリスクを取るってことだ。
もう一個、遡上の理由はある。
これまた痺れる内容だ。
なんと、鮭の遡上が森の生態系を支えているというのだ。
鮭は成魚の時は海にいる。
山の川に戻ってくるまでに海に分散した有機物を沢山蓄えたタンクになり
故郷に戻ってくる。海の資産を山に運んできているのだ。
そして、遡上の道半ばでクマなどに捕食されたり力尽きた鮭は、
様々な哺乳類、鳥類、昆虫類などの餌となり、最後は微生物に分解され山の森全体に吸収され、故郷の豊かな土と水を作り、やがて生まれてくる稚魚の栄養に結果的に結びつく。
死しても、その死は無駄にはならない。
もう、泣けてくる。
山で生まれ、海で大海原で駆け巡り、色々な栄養を蓄え、リスクを冒してまで故郷に戻り、今までのすべてを還元する。
私は鮭になりたい。笑
実際にカナダで行われた紅鮭が遡上する湖3か所のリン流出入の調査によると鮭の遡上がない場合2か所の湖でリンが欠乏してしまうらしい。
鮭は結果的に、自分の子供たちだけではなく故郷の森まで守っているのだ。
鮭の逆張りはこんなにも色々な恩恵を運んでくる。
逆張りは沢山リスクがある。
でも鮭の逆張りは、
・未来の安全
・自分を育ててくれたところへの貢献
になっている。
僕は
3500万の2を狙うより
6000分の2を狙う。
なぜなら、そっちの方が
安全だし、色々な人の役に立てる。
そして何より、本人が楽しい。
川魚は川で一生を終える。
海魚は海で一生を終える。
鮭は川も海も駆け巡り一生を終える。
どっちの方が栄養を蓄えて、たくましくなるだろう。
そしてどっちが楽しくてかっこいいだろう。
鮭は遡上後に死んでしまうが、
人間はリスクを冒しても死ぬほどのことはない。
という事は、鮭でいう遡上を何回もできるという事だ。
どうだろう、遡上を何回失敗しても死なないなら。
僕は川も海も自由に泳ぎ回って、栄養という名の知識を沢山蓄え、それをまた海や川に還元したり、役に立ったりして人生を楽しみたい。
鮭が遡上する理由は、遡上しない理由がないから。
という事は人生の逆張りは間違いではないのかもしれない。
別にリスクを取って独立した方がいいなんて全く思っていない。
要は、不安要素ばかり考えてやった方がいいと分かっていることをしないことが一番のリスクになるのではないかってことだ。
もし鮭が、「遡上すると死んでしまうから、海に居よう」と考えたら
産卵もせずに、元々栄養がたくさんある海で大体同じ時期に死ぬだけだ。
副業した方がいいなー
投資しなきゃなー
転職しないとなー
結婚しないとなー
海外の学校行きたいなー
いつか独立したいなー
とか思うのは、これから先をよりよくしたいからだったり
現状に何か満足していないからだろう。
なのに出来ないし、やれないのは
リスクが怖いからではない。
「面倒くさいからだ」
遡上が面倒くさいからだ。
怖いと面倒くさいは違う。
これから周りの鮭は使命のごとく遡上する。
俺も遡上すればよかったと後悔だけはしない方がいい。
その後悔はボディブローのように後から効いてくる。
あぁ、学生時代にもっと勉強しておけばよかった
あぁ、部活をもっと頑張っておけばよかった
あぁ、もっと旅行に行っておけばよかった
あぁ、あの人と結婚しておけばよかった
あぁ、あんなことしなければよかった
って感情は、その時ではなくもう取り返しのつかないときにやってくる。
というのは僕だけが思っている感情なのかもしれないけど。
という事で、
僕のような、ひ弱な個人は
「逆張りはコスパがいい」
これを鮭理論という事にします。笑
では!!!